🔭【初心者におすすめの天体望遠鏡】「ビクセン ポルタII A80Mf」の魅力を解説

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天体観測に興味を持ち始めた方に「初心者でも使いやすい天体望遠鏡は?」と聞かれたら、私はいつも「ビクセン ポルタII A80Mf」をおすすめしています。この望遠鏡は、扱いやすい「ポルタⅡ経緯台」と高品質な「A80Mf鏡筒」を組み合わせたモデルで、初めての天体観測にぴったりの製品です。価格も手頃でありながら、初心者でも満足できる性能を持っています。

目次

ビクセン 天体望遠鏡 A80Mfについて

「ビクセン ポルタII A80Mf」のスペックを詳しく見ていきましょう。このモデルの鏡筒である「A80Mf」は、日本を代表する光学機器メーカー、ビクセンが誇る信頼性の高い製品です。以下はその主なスペックです。

●対物レンズ有効径 ;80mm(アクロマート・マルチコート)
●焦点距離(口径比F): 910mm(F11.4)
●集光力:肉眼の131倍
●ファインダー:6倍30mm

●サイズ・重さ 長さ:890mm・外径90mm:3.3kg(本体2.5kg)

●接眼レンズ:PL20mm(46倍)、PL6.3mm(144倍)

この天体望遠鏡を使えば、月のクレーターや木星の縞模様、土星の輪などを鮮明に観察できます。ビクセン製のアクロマート・マルチコートレンズは色収差が少なく、初心者にも扱いやすいのが特徴です。

倍率の調整方法

天体望遠鏡の倍率は、接眼レンズの焦点距離によって決まります。倍率の計算式は以下の通りです。

倍率=「鏡筒の焦点距離」÷「接眼レンズの焦点距離」

倍率を上げようと思えば、「鏡筒の焦点距離」を長くするか「接眼レンズの焦点距離」を短くするかのどちらかになります。ビクセン ポルタII A80Mfを使用する場合、鏡筒(A80Mf)の焦点距離910mmで固定されますので、接眼レンズで倍率を調整します。接眼レンズは焦点距離の短い(数字が小さい)ものに切り替えれば、倍率を上げることができます。

鏡筒には、「口径」と「焦点距離」が書かれています。

鏡筒には「口径の大きさ(D)」と「焦点距離(f)」が示されていま

接眼レンズ

ビクセンA80mfには「PL20mm」と「PL6.3mm」の2つの接眼レンズが付属しています。接眼レンズの焦点距離は、〇の数字となります。できたら接眼レンズをもう1本(15mmか10mm)の購入したいところです。さらに見れる幅が広がります。

20mm
6.3mm

適正倍率は?

適正な倍率(最高倍率)の目安は、口径の大きさを2倍した数値です。「A80Mf」だと口径が80mmですので、「80mm×2=160倍」となります。付属の接眼レンズは6.3mmですので、倍率は144倍となり、適正倍率の範囲内に入ります。さらに倍率が上げると、暗くて像がぼやけてしまいよく見えません。一般的に、倍率を上げる(ここではPL6.3mm)と、レンズ径が小さくなり、暗くなります。

レンズ径。左がPL20mm、右がPL6.3mm。

2つの接眼レンズで見た惑星の見え方

PL20mm、PL6.3mmの倍率は、

●鏡筒の焦点距離(910mm)÷ PL(20mm)=46倍

●鏡筒の焦点距離(910mm)÷ PL(6.3mm)=144倍

この2つの接眼レンズで月や恒星(木星、土星、火星)を見た場合の見え方は、

●月

 ・PL20mm(46倍):月全体が見える

 ・PL6.3mm(144倍):クレーターの細かい部分が見える

●木星

 ・PL20mm(46倍):ガリレオ衛星が見える

 ・PL6.3mm(144倍):縞模様が見える

●土星

 ・PL20mm(46倍):土星の存在が確認できる

 ・PL6.3mm(144倍):環が確認できる

●火星

 ・PL20mm(46倍):赤い色が確認できる

 ・PL6.3mm(144倍):暗い模様が確認できる

わかりやすいように画像で見て見ましょう(画像は私が接眼レンズで見たイメージです)

月の画像

PL20mm。月全体がきれいに見えます
PL6.3mm。クレーターがはっきりと確認できます

木星の画像

PL20mm。4つのガリレオ衛星が確認できます。縞模様はギリギリ確認できます
PL6.3mm。縞模様がはっきりと確認できます

土星の画像

PL20mm。土星の存在は確認できます。
PL6.3mm。環があるのが確認できます

火星の画像

PL20mm。火星の赤い色が確認できます
PL6.3mm。暗い模様のあるのが確認できます

天頂ミラーの使い方

天頂ミラーは、天頂(真上)の天体を観察する際に無理のない姿勢で望遠鏡を使えるようにするアイテムです。光路を90度曲げることで、観察の際の首や背中への負担を軽減します。この機能は特に初心者にとって便利で、天体観測がより快適になります。

天頂ミラーがあれば、天頂付近の天体も楽に見ることができます。

ファインダーの調整手順

ファインダーは天体を探しやすくするための重要なパーツです。しかし、その調整には少しコツが必要です。ここでは、ファインダーの正しい合わせ方を説明します。

ファインダーの合わせ方

1)望遠鏡にPL20mm接眼レンズを取り付けます。

2)遠くの建物や電柱などを目標にして望遠鏡を動かし、中心に合わせます。

3)ピントが合わない場合はフォーカスノブで調整します。

4)ファインダーを覗き、目標物が中心に来るようにネジを使って調整します。

鏡筒の横についている望遠鏡がファインダーです
2本のネジで調整します。

ファインダーはなぜあるの?という質問があります。

天体望遠鏡をのぞいて目標物にむけます。
目標物をネジを使って十字線の真ん中に合わせます。

日中にこの調整を行うと、夜間の天体観測がスムーズになります。

ビクセン ポルタⅡ経緯台の特徴

ビクセンのポルタⅡ経緯台は、初心者にも扱いやすい操作性が魅力です。手動で簡単に望遠鏡の向きを調整できるだけでなく、フリーストップ機能により手を離しても望遠鏡がその位置に固定されます。これにより、目標の天体を素早く捉え、微動ハンドルでの微調整も容易に行えます。また、経緯台にはトレイがついており、接眼レンズやキャップなどを置くスペースが確保されています。これにより、必要な道具をすぐに取り出せ、観測がスムーズに進みます。

ポルタ経緯台には2つの微動ハンドルがついている
三脚側の微動ハンドルは、左右に動きます
望遠鏡側の微動ハンドルは上下に動きます。

実際に使用してみた感想とメリット

「ビクセン ポルタII A80Mf」を使用してみた感想として、この望遠鏡は以下の点で非常に優れていると感じました。

●月や惑星観察に最適:月のクレーターや木星の縞模様、土星の環など、鮮明な映像で観察できます。

●天頂ミラーの付属:無理のない姿勢で観察できるため、長時間の観測が快適です。

●高品質なレンズ:ビクセンのアクロマート・マルチコートにより、色収差が少なく、クリアな像を楽しめます。

●カメラアダプター対応:Tリングを使えば、一眼レフカメラでの撮影も可能です。

月:直焦点撮影撮影

月:コメリート撮影(20mm)

*コメリート撮影:目でのぞくかわりに、カメラにのぞかせて撮影する方法

月:コメリート撮影(6.3mm)

木星とガリレオ衛星:コメリート撮影(6.3mm)

まとめ

今回は「ビクセン ポルタII A80Mf」について解説しました。天体望遠鏡で初めて月を見たときの感動は、今でも鮮明に覚えています。その瞬間、時間が経つのも忘れて見とれてしまいました。そんな天体の素晴らしさを、ぜひ皆さんにも体験してほしいと思っています。

天体望遠鏡を購入する際、つい「少しでも良いものを」と考えがちですが、最初から高価な望遠鏡を買ってしまうと、使い方が分からず結局使わなくなることもあります。また、安価な望遠鏡には品質が劣るものもあり、誇大広告に見える商品も少なくありません。そのため、「安物買いの銭失い」にならないよう、信頼できるメーカーの望遠鏡を選ぶことが重要です。この情報が、天体望遠鏡の購入を検討している方々のお役に立てれば幸いです。

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