月に浮かび上がる神秘的な「X」の文字、月面X。年に数回しか見られないこの現象を、あなたも観測してみませんか?この記事では、月面Xの魅力から観測のポイント、必要な道具、そして2025年の観測チャンスまで、写真と動画を交えながら徹底解説します。
月面Xとは? – 光と影が織りなす奇跡
月は日々形を変え、様々な表情を見せてくれます。満月はもちろん美しいですが、半月や三日月も独特の魅力を持っています。月面に太陽光が斜めから当たると、隆起した地形やクレーターの縁に影ができ、そのコントラストが様々な模様を描き出します。
月面Xは、太陽光が特定のクレーターの縁を照らし出すことで、偶然にもローマ字の「X」に見える現象です。まるで月の表面に文字が刻まれたかのように見えるこの現象は、天体観測愛好家の間で人気を集めています。写真をご覧いただければ分かりますが、「X」というより漢字の「火」に見えるという方もいるかもしれません。
月面Xが見える条件 – わずかな時間を見逃さないで
月面Xが見られるのは、上弦の月(半月)の頃のほんのわずかな時間(1時間~2時間程度)です。上弦の月であれば必ず見えるというわけではなく、太陽、地球、月の位置関係が特定の条件を満たした時にのみ現れます。そのため、正確な出現時刻を事前に把握しておくことが重要です。
月面Xの見え方 – 写真と動画でチェック
記事内に掲載している写真や動画では、月の中心部やや下寄りに「X」の文字が確認できます。小さいので注意深く観察してみてください。特に動画では、大気や水蒸気の影響で像が揺れている様子も分かりますが、周囲のクレーターの様子も合わせてお楽しみください。


月面X以外にも文字が見える? – 月面の地形を楽しむ
月面Xはあくまでも偶然「X」に見える現象ですが、他にも「V」や「L」など、他の文字に見える地形も存在し、「月面V」や「月面L」などと呼ばれています。このように、月の地形を想像力を働かせて楽しむのも、月面観測の醍醐味の一つです。


月面Xの観測に必要なもの – 天体望遠鏡
月面Xは肉眼では見えないため、天体望遠鏡が必要です。口径が大きく、倍率の高い望遠鏡ほど、鮮明に観察することができます。おすすめの望遠鏡としては、ビクセンのポルタII A80Mfなどが挙げられます。この望遠鏡は、初心者からベテランまで幅広く支持されており、月面観測はもちろん、惑星観測にも適しています。

●対物レンズ有効径 80mm/アクロマート
●焦点距離(口径比F) 910mm(F11.4)
●分解能/極限等級 1.45秒・11.3等星
●集光力 肉眼の131倍
●サイズ/重さ 長さ860mm、外径90mm/3.3kg
●ファインダー 6倍30mm 実視界7度
2025年の月面X観測チャンス – 事前準備で確実に捉えよう
2024年は1月18日が比較的良い条件でしたが、2025年は以下の日時が観測に適しています(東京での予想時刻)。正確な時刻は、アストロアーツなどの天文情報サイトで最新の情報を確認するようにしてください。
🌓2025年の「月面X」が現れる日時(東京での予想)
・2025年 2月 5日(水)17時半頃から
・2025年 4月 5日(土)22時頃から
・2025年 6月 3日(火)20時50頃から
・2025年 8月 1日(金)20時10分頃から
・2025年 9月29日(月)18時頃から
・2025年11月27日(木)19時50分頃から
まとめ – 月面Xを探しに夜空を見上げよう!
月面Xは、月の表面に浮かび上がる神秘的なサインです。限られた時間にしか見られないこの現象を捉えるには、事前の準備が大切です。この記事を参考に、天体望遠鏡を用意し、観測日時をチェックして、ぜひ月面Xの観測に挑戦してみてください。

