夜空に輝く満月は、古くから人々の心を魅了してきました。実は、各月の満月には特別な名前があることをご存じでしょうか?特に、アメリカ先住民が使用していた「ムーンネーム」は、季節の移り変わりや自然現象と深く結びついています。この記事では、1月から12月までの満月の名前とその由来を詳しくご紹介します。
満月の呼び名「ムーンネーム」の由来と歴史
満月の呼び名「ムーンネーム」の由来と歴史
「ムーンネーム」は、アメリカ先住民が狩猟や農業、季節の変化を把握するために名付けたものです。彼らにとって、月の満ち欠けは生活の重要な指標でした。そのため、各月の満月には特定の名称が与えられ、自然との密接なつながりが示されています。
1月から12月までの満月の名前とその意味
それでは、1月から12月までの満月の名前と、その由来を見ていきましょう。
1月の満月:ウルフムーン🐺

1月の満月は「ウルフムーン」と呼ばれています。この時期の狼は空腹のために狩りに出ますが、狩りをはじめるときの合図だったり、はぐれた仲間を探すためだったり、また、縄張りを主張するために遠吠えをします。狼がよく遠吠えする時期がちょうど1月頃ということでこのような名前がつきました。
2月の満月:スノームーン⛄

2月の満月は「スノームーン」と呼ばれています。この時期はたくさんの雪が降ることからこのような名前がつきました。また、2月は食べ物も少なくなることから「ハンガームーン(飢餓月)」とも呼ばれています。静寂の中、積もった雪が満月の光に照らされて、幻想的な風景が想像できそうですね。
3月の満月:ワームムーン🐛

3月の満月は「ワームムーン」と呼ばれています。ワームとは、ミミズや芋虫、サナダムシなどの細長い虫のことを指します。3月は少しずつ暖かくなり、ミミズなどが土の中から出てきて活動を開始することからこのような名前がつきました。この時期は、自然が再び目覚める季節の始まりです。
4月の満月:ピンクムーン🌸

4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれています。ピンクムーンと聞けば、つい「月がピンク色になる」と思ってしまいますが、実際はピンク色になったりしません。4月は暖かく、満開になる野花で山々がピンク色に染まるためこのような名前がつきました。
5月の満月:フラワームーン🌼

5月の満月は「フラワームーン(花月)」という素敵な名前で呼ばれています。これは、5月は一年の中でも特にたくさんの花が咲き乱れる時期であることに由来しています。満月の明るい光が、色とりどりの花々を照らし出す様子を想像してみてください。まるで絵画のように美しい光景が目に浮かびます。
6月の満月:ストロベリームーン🍓

66月の満月は、「ストロベリームーン(苺月)」という可愛らしい名前で呼ばれています。これは、北米ではちょうどこの時期にイチゴの収穫が行われることに由来しています。赤く熟したイチゴを思わせる「ストロベリームーン」という名前は、なんだかロマンチックで素敵ですね。
7月の満月:バックムーン🦌

7月の満月は「バックムーン」と呼ばれています。「バック(Buck)」とは、英語で雄鹿のことです。雄鹿は毎年、古い角が抜け落ち、新しい角が生えてきます。そして、ちょうど7月頃に新しい角が生え始めることから、「バックムーン」と名付けられました。
8月の満月:スタージョンムーン🦈

8月の満月は「スタージョンムーン」と呼ばれています。略すと「チョウザメ月」。8月にチョウザメ漁が盛んに行われることからこのような名前がつきました。ご存じの通り、キャビアはチョウザメの卵です。世界3大珍味のひとつとして有名ですね。
9月の満月:ハーベストムーン🌽

9月の満月は「ハーベストムーン」と呼ばれています。ハーベストとは「収穫」という意味。収穫する作物は「トウモロコシ」「大麦」などです。9月が農作物を収穫する時期であったため、このような名前がつきました。
10月の満月:ハンターズムーン🏹

10月の満月は「ハンターズムーン」と呼ばれています。栄養をつけてまんまると太ったシカやキツネを狩るのに適した時期が10月だったため、このような名前がつきました。きっと月明かりが狩りを手助けしてくれたことでしょう!
11月の満月:ビーバームーン🦫

11月の満月は「ビーバームーン」と呼ばれています。ビーバーが、11月になると冬を越すために巣を作ることからこのように名前がつきました。また、ビーバーを捕まえるワナを仕掛ける時期という説もあるようです。
12月の満月:コールドムーン🥶

12月の満月は「コールドムーン」と呼ばれています。略すと「寒月」です。本格的に寒くなる時期が12月のためこのような名前がつきました。寒い日は星がよく見えるといいますが、12月の満月もきっときれいに見えたことでしょう。
まとめ:満月の名前に込められた自然の美しさ
昔の人々は、自然のリズムに合わせて生活していました。そのため、月の満ち欠けにも様々な名前をつけ、それぞれの月に意味を込めていたのです。そうした月の名前を知ることで、私たちは季節の変化をより深く感じ、自然とのつながりを再確認できるのではないでしょうか。次に満月を見上げた時には、ぜひその名前の意味にも思いを馳せてみてください。きっと、いつもとは違う月の表情が見えてくるはずです。

