今回の記事は「セレストロン ズームアイピース8-24mm (31.7mm)」についてです。このアイピースはなかなかユニークな商品で、接眼レンズのローレットを回すだけで、焦点距離が8mmから24mmまで変更できます。さらに、目当て部分のゴムを外すと、外した部分が42mmのTネジになっているため、一眼レフタイプのカメラを取り付けることができます。、このズームアイピースの特徴と注意点を詳しく解説します。
セレストロン ズームアイピース 8-24mmの特徴
2.1 多機能なズーム機能
このアイピースは、ローレットを回すだけで焦点距離を8mmから24mmまで自由に調整できます。これにより、広角での観察から高倍率での詳細な観察まで、1つのアイピースで対応可能です。
2.2 撮影対応の設計
目当て部分のゴムを外すと、開口部が42mmのTネジになっています。このネジを利用して、そのままTリングへ接続可能です。一眼レフカメラを簡単に取り付けることができ、天体撮影も可能です。
2.3 広範な観察対象
このズームアイピースは、月から木星や土星なども観望できます。中心部分の像は非常にクリアであり、広範な天体観測を楽しむことができます。
セレストロン ズームアイピースの注意点
光学性能
像が中心から遠ざかるにつれて歪みが生じる点や、周辺での色収差が気になることがあります。
機材のバランス
望遠鏡にカメラを取り付ける際は、望遠鏡のバランスに注意が必要です。「レンズ止めのネジ」でしっかり止めないと落ちてしまう可能性があります。また、カメラを取り付けた場合、望遠鏡の重心がカメラ側に大きく偏るため、調整が必要になります
カメラに取り付け
実際にカメラと取り付けて月と土星を撮影してみました。アイピース止めのネジは1カ所のみ固定のタイプではなく、2カ所で固定タイプだと安定します。
ペンタックスK3に取り付けました。ペンタックスK3(バッテリー+SDカード付属)の重量は800gほどあります。ズームアイピースと合わせると重さが1kgにもなります。
ズームアイピース本体が長いため、重いカメラであれば、なお不安定になりやすく、また、「アイピース止め」のみで固定しているため、緩んでしまう可能性があります。
8mm-24mmの見え方
今回、セレストロン NexStar Evolution 6を用いて、ズームアイピースを試してみました。自宅マンションから見える避雷針を対象としました。方法はコリメート撮影です。さらに、月と土星はペンタックスK3を取り付けて撮影しました。
セレストロン NexStar Evolution 6:焦点距離1500mm
<倍率>
■24mm:62倍
■18mm:83倍
■12mm:125倍
■8mm :187倍
■24mm
■18mm
■12mm
■8mm
総評:セレストロン ズームアイピース8-24mmの価値
セレストロン ズームアイピース8-24mmは、多機能でありながら、観望会や撮影時に高い利便性を発揮します。月や惑星を観望している時、シーイングがよく、ちょっと撮影したいと思うときがあります。そんな時にカメラとTリングがあれば、撮影もできます。購入を検討する際は、特徴と注意点を理解した上で選ぶと良いでしょう。