天体観測は、晴れた夜空の下で行うのが基本ですが、急な天候の変化は避けられません。特に山間部や海沿いなど、天候が変わりやすい場所での観測では、望遠鏡が雨にさらされるリスクは常に存在します。大切な天体望遠鏡を雨や夜露から守るためには、適切なカバーが不可欠です。この記事では、天体望遠鏡を効果的に保護する方法と、実際に使用したカバーのレビュー、保管方法について詳しく解説します。
過去の失敗から学ぶ:天体望遠鏡を雨から守る重要性
天体観測中に突然の小雨が降り出し、反射望遠鏡の中に水滴が入り込んでしまったり、組み立てた望遠鏡を放置していたところ、霧雨によって望遠鏡がびしょ濡れになってしまった経験はありませんか?私も失敗から学んだことはたくさんありますが、また同じような失敗をしないために、事前に対策を講じることが必要です。
おすすめの天体望遠鏡カバーの選び方:素材、サイズ、機能性
天体望遠鏡カバーを選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
●素材: 防水性・耐久性の高い素材(例:オックスフォードクロス、ポリエステル、PVCコーティングなど)がおすすめです。特に、420D以上のオックスフォードクロスは、強度と防水性のバランスが良く、おすすめです。
●サイズ: お使いの望遠鏡の鏡筒長、三脚の高さ、赤道儀の大きさに合ったサイズを選びましょう。全体をしっかりと覆えるサイズが理想です。
●機能性:
・防水性: 雨や夜露から機材を守るための重要な要素です。
・撥水性: 水を弾くことで、水滴の付着を防ぎます。
・透湿性: 内部の湿気を逃がし、結露を防ぎます。
・耐UV性: 紫外線から機材を守り、劣化を防ぎます。
・防塵性: ほこりや汚れから機材を守ります。
・耐候性: 風雨や日光など、屋外の厳しい環境に耐える性能です。
今回私が購入したのは、420Dオックスフォードクロス製のカバーです。サイズは120cm×160cmで、三脚や赤道儀を含む望遠鏡全体をしっかりと覆うことができました。価格も約4,500円前後と比較的リーズナブルです。
実際に使用してみた感想と効果:ビクセンSXD2とセレストロンEdgeHD800を保護
実際に天体観測で使用してみた感想です。特に気に入った点は、その大きさです。今回使用した赤道儀と鏡筒は、「ビクセンSXD2」と「セレストロンEdgeHD800」ですが、地面近くまでしっかりと覆うことができました。普段、三脚の下にポータブル電源を置いているのですが、雨が降っても濡れる心配はありません。
実際に天体観測時に使用してみたところ、水滴をしっかりと防いでくれました。特に防水性能が非常に高く、夜露や結露から望遠鏡を完全に守ってくれました。朝起きたときには、カバーは濡れていましたが、カバーの中の天体望遠鏡、赤道儀、バッテリーなどは全く問題ありませんでした。また、カバーは軽量で、折りたたむとコンパクトに収納できるため、持ち運びにも便利です。






天体望遠鏡の保管時にも使えるカバーの活用法:長期保管の強い味方
天体観測が終わった後や、長期間望遠鏡を使用しない時の保管にも、このカバーは非常に役立ちます。日光、雨、雪、ほこり、湿気などから望遠鏡を守り、劣化を防ぎます。特に、天体観測を頻繁に行う方や、ベランダなどに望遠鏡を設置したままにしている方には、このカバーの使用を強くおすすめします。望遠鏡を組み立てたまま保管する場合でも、このカバーをかけておくことで、長期的な保護が可能です。

天体望遠鏡の保管方法:カバー以外にも注意すべき点
カバーをかける以外にも、天体望遠鏡を適切に保管するためには、以下の点に注意しましょう。
・湿気の少ない場所に保管: 湿気はカビの原因になります。乾燥剤などを活用して、湿気を防ぎましょう。
・直射日光を避ける: 直射日光はレンズや鏡筒の劣化を早めます。
・温度変化の少ない場所に保管: 急激な温度変化は、レンズや鏡筒に悪影響を与える可能性があります。
・衝撃を与えないように保管: 落下や衝撃は、望遠鏡の故障につながります。
まとめ:天体望遠鏡カバーは大切な機材を守るための必須アイテム
天体望遠鏡カバーは、急な天候の変化から大切な機材を守るための必需品です。また、観測後の保管にも役立ち、望遠鏡の寿命を延ばすことができます。特に、天体観測を趣味とする方には、ぜひ一つは持っておきたいアイテムです。適切なカバーを選び、大切に保管することで、天体望遠鏡を長く愛用しましょう。
【参考】