🌞【太陽フィルターフィルム】太陽の黒点の撮影方法を解説♪

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天体望遠鏡に特殊なフィルターを装着して太陽を見ると、形がはっきりわかり、さらによく見ていくと黒い点のようなものが見つかります。それが黒点です。黒点はなぜできるんでしょうか?実際に撮影した写真と併せて解説していきます。

目次

太陽を見る際の注意事項

【注意】

直接太陽を見ると失明する可能性があります。特に小さなお子さんのいらっしゃる方は、直接太陽を観ないよう、ご指導をお願います。

また、見た目ではあまりまぶしく感じなくても、網膜を損傷してしまう危険性があります。決して油断・過信のないようにお願いします。初めて太陽観察する場合は、必ず専門家の指導の下で安全に実施していただきますようよろしくお願いします。

太陽の寿命はあと50億年!

計算によると、太陽はあと50億年です。太陽系が誕生して約50億年ですから、ちょうど半分が過ぎたころになります。人間の寿命が80歳とすると、太陽は40歳。働き盛りのお父さん(あるいはお母さん)ですね。寿命を迎えた太陽は、将来、どうなるんでしょうか。50億年後、太陽の燃料である水素が尽きてしまいます。そのあと、残ったヘリウムが、新たな核融合を起こし始めると、太陽は少しずつ膨張し、現在の太陽の150倍の大きさになると言われています。でかっ!どらくらいの膨張するかというと、水星や金星は太陽に飲み込まれてしまうぐらい大きくなります。地球は飲み込まれることはないのですが、ここまで大きくなると、当然、海はすべて蒸発し、灼熱地獄の世界になってしまいます。こうなったら地球には住めません。いずれ人類は地球を捨てて他の星に移住するかしかないのです。

 

【イメージ画像】 地球(黒い●)の軌道近くまで膨らんた太陽の

 

黒点はなぜできるの?

11月27日10時頃にに撮影した黒点

太陽の表面温度は約6000℃で、黒点の温度は4400℃です。周りの温度(太陽の表面温度)よりも少し低いため、黒っぽく見えます。黒っぽく見えるとはいえ、温度が4400℃もあるので実際は黒くはありません。周りと比べて1600℃ほど低いので黒く見えているだけです。

では、なぜ、黒点は温度が低くくなっているのかというと、その原因は「磁場」です。太陽は強い「磁場」があり、黒点はその磁場が通っている通り道になっています。磁場は熱が伝わりにくくなっているため、周りに比べると温度が低くなっています。

太陽を見るには、「太陽フィルターフィルム」が必要 

こちらが「太陽フィルターフィルム」です。このフィルムは減光率が1/10万となっており、このフィルムを通してみると、太陽の表面や黒点を見ることができます。フィルムの大きさはA4サイズ。適切な大きさにカットして、望遠鏡の対物レンズに取りつければ、太陽観測をすることができます。

【注意】

少しでも隙間があると、そこから太陽光が漏れて、最悪の場合、失明する可能性があります。工作する場合は、隙間を作らないように慎重に作成をお願いします。

【参考】

アストロソーラー太陽黒点観測フィルターフィルム:https://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/079009000001/

【自作】天体望遠鏡に設置する太陽フィルターフィルムを作ってみた

このフィルムを望遠鏡の口径(対物レンズ)に合わせて適切な大きさに切ります。対物レンズを隙間なく完全にふさぐ形でセットします。下の写真は「セレストロンNexStar Evolution6」に取り付けるため、作成した例です。ダンボールや厚紙で先端をふさぐよう工夫して作成しました。太陽観測用フィルムは薄いので、シワにならないように、セロハンテープなどを用いながら全体的に平面になるように作っていきます。望遠鏡によっては望遠鏡のプレート(アリガタ)に接してしまうこともあるため、その部分をカットするなど、工夫して作成してください。。

■ フィルターは薄膜となっていますので、くれぐれも表面に手で直接触れないようにご注意をお願いします。
■フィルターに軽いシワやたるみができますが、性能には支障ありません

完成!手作り感満載!
NexStar Evolution6に付けるとこんな感じ

 

また、ファインダーについて対策が必要です。フィルターにも太陽フィルターをつけました。ファインダーで太陽の位置を確認する場合、手で太陽を隠しながら合わせています。天体望遠鏡に慣れ出ない方は、あらかじめ太陽見ないようにキャップをつけたり、あるいは、完全に取り外した方がよいでしょう。つい、望遠鏡に意識が集中してしまい、ファインダーへのフィルタの取り付けが忘れしまうこともあります。くれぐれもご注意ください。

スターポインターファインダー用のものも作りました  
スターポインターファインダーに付けるとこんな感じ!

太陽のピントの合わせ方

明るい星があれば、その星を目印にピントを合わせることができますが、太陽は目印になるものがなく、ピントは合わせられません。ピントを合わせる方法として、まず、フィルターを取り外し、遠くの建物などを用いて、およそのピントを合わせます。ただし、建物でピントを合っていたとしても、実際に天体を見てみるとピントは合いません。これは目標物の距離が違いすぎるためです。

次に、フィルターを付けて太陽に合わせます。ライブビューで太陽の縁を合わせると、画面に白の部分(太陽)と黒の部分(空)が見えます。縁が若干ぼやけていますので、調整ノブを回しながら縁のピントを合わせます。およそ合わせることができたら黒点を見つけ、ピントを追い込んでいきます。

セレストロンNexStar Evolution6に太陽観測フィルターを装着して撮影した太陽(APS-Cデジカメ一眼レフ使用)

太陽の黒点を撮影

「宇宙天気予報」の黒点です。太陽右辺りに黒点が見えます。

撮影日の黒点(宇宙天気予報より)

実際に撮影して見た写真です。ほぼ同じですね。

実際に撮影した黒点(角度が少し曲がっていますが、予報通りの黒点が見えました)

黒点付近のアップ写真です。これぐらい拡大するとインパクトがありますね。

せっかくなので動画もアップします。黒点付近の動画です。

太陽の活動は2025年頃がピーク

太陽の活動は、私たちの生活に直接的な影響を及ぼす可能性を秘めています。過去の観測からわかるように、黒点と太陽フレアの活動は11年周期で変動し、その影響は地球にまで及びます。特に、次の活動ピークが予測される2025年には、私たちの日常生活に深刻な影響を与える可能性があります。現代社会は高度にデジタル化されているため、その影響は計り知れません。しかし、今から備えることで、予期せぬ事態にも冷静に対応できるはずです。平穏な日常の中で、私たちは未来への備えを考えるべきでしょう。

  

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