今回は、コルキットを活用して太陽投影板を作り、太陽の黒点を安全に観察する方法をご紹介します。天体観測に興味がある方や、コルキットをお持ちの方に向けて、わかりやすく解説します。太陽観察には注意が必要なため、まずは安全対策を確認しましょう。
【重要】太陽を直接見ないこと
太陽を肉眼や望遠鏡で直接見ると、強い光によって目にダメージを受ける可能性があります。特に望遠鏡を使うと光が集まり、より強力になります。安全のために、投影板を利用する方法を選び、直接見ることは避けましょう。

太陽黒点とは?
太陽黒点は、太陽の表面に見える比較的温度が低い部分です。黒く見えるのは、周囲より温度が低いために生じるコントラストによるものです。黒点は形や位置が常に変化するため、観察を続けることでその変化を楽しむことができます。

太陽投影板の役割
太陽投影板は、望遠鏡を通した太陽の像を紙などのスクリーンに映し出すことで、安全に観察できるアイテムです。これを利用すると、複数人で同時に観察できるほか、記録を取る際にも便利です。

コルキット用太陽投影板の作り方
準備するもの
ここでは、コルキット用の太陽投影板の作り方を紹介します。必要な材料と手順は以下の通りです。
・コルキット
・丸棒(直径8mm程度、長さは50㎝程度)
・厚紙(A4サイズのペーパークラフト用紙など)
・クリップ(または洗濯ばさみ)
・カッター
・鉛筆(またはシャープペン)
*丸棒はホームセンターなどで購入できます。コルキットのファインダーの直径が約10mmなので、それよりも少し細い8mm程度の丸棒が適しています。長さは約50cm程度を用意してください。長すぎる場合は後でカットはできます。

太陽投影板を作る手順

1.A部分(遮光板)の作成
まずは「Aの部分」を作ります。Aの役割は「影をつくる板」になります。これにより、投影板に映る像が見やすくなります。









2.B部分(投影板)の作成
A4の厚紙をもう1枚用意し、先ほど作成したA部分と同様の手順で2つの円を切り抜きます。これが投影板となります。





3.組み立て
丸棒を使ってA部分とB部分を固定し、望遠鏡に取り付けます。クリップや洗濯ばさみを使うと、位置の微調整がしやすくなります。




コルキット用太陽投影板の使い方
太陽の導入:ピント調整
太陽投影板を使う際は、次の2点を調整します。
①投影板の距離調整:投影板と望遠鏡の距離を調整することで、映る太陽の大きさが変わります。距離が短いと小さく、長くすると大きく映ります。
②ピントの調整:接眼筒を前後に動かしながらピントを合わせると、黒点がくっきりと見えるようになります。


太陽を安全に導入する方法
太陽を投影板に映す際は、影を利用して位置を合わせる方法が便利です。
- 投影板に像が映るまで、ゆっくりと調整します。
- 望遠鏡を太陽の方向に向け、影が最も小さくなった位置を探します。





黒点を観察するポイント
太陽が投影板に映ったら、接眼筒をゆっくりと前後に動かしながらピントを合わせます。ピントが合うと、黒点が浮かび上がってきます。


快適な観測のためのアイテム(微動雲台)
太陽は地球の自転によって常に動いているため、望遠鏡を微調整しやすい「微動雲台」を使うと便利です。スムーズな動きで、快適に観察できます。


まとめ:安全に太陽黒点を観察しよう
太陽の黒点観察は、天体の変化を楽しめる貴重な機会です。今回紹介した太陽投影板を活用することで、安全に太陽を観察できます。観測を始める前に、注意点をしっかり確認し、安全を確保したうえで取り組みましょう。


