夜空にぽっかり浮かぶ月。手を伸ばせばつかめそうなのに、実際は38万kmも彼方。なんと地球の赤道をグルグル10周するくらいの距離です。「意外と遠いなぁ」と肩を落としたくなります。
そこで今回は、ちょっとした暇つぶし(?)として「徒歩・新幹線・飛行機・ロケット」など身近そうで全然身近じゃない移動手段を駆使して、月・火星・木星・土星まで旅したらどのくらい時間がかかるのかをシミュレーションしてみました。
ついでに「もしその場所に行けたらやってみたいこと」についてもお届けします。あくまで独断と偏見、そしてちょっぴり不真面目。コーヒー片手に、肩の力を抜いてお楽しみください😛
月まで歩いたら何年かかるの?
地球🌎 → 月🌕
まずは一番身近(?)な移動手段、「徒歩」からシミュレーションしてみましょう。地球と月の平均距離は384,400km。もし人間が時速4kmで歩き続けたら・・
●地球と月の平均距離は384,400km。
●人の歩くスピードは時速4kmと仮定すると、384,400 ÷ 4 = 96,100時間
●96,100時間 ÷ 24時間 ÷ 365日 ≒ 10.97年 → つまり、約11年 かかります。
もちろん「寝ない・休まない・ご飯も歩き食い」なブラック企業もびっくりの条件つき。人類史上もっとも過酷なウォーキング大会ですね。
机上の空論ではありますが、「もし月まで真っすぐの歩道があり、ひたすら歩き続けて11年でゴール」ということになります。現実では絶対に不可能なのに、数字にすると妙にリアルで笑えてきます😊
もっと「速い人」や「乗り物」 なら?
では、もっと速い人や乗り物を使ったらどれくらいかかるんでしょうか? 同様に計算してみました。
●世界最速の男 ウサイン・ボルト🏃(100mを9秒58 。時速約37.6kmで計算)
384,400 ÷ 37.6 ≒ 10,225時間 → 約426日 → 約1年2か月
●地上最速の動物 チーターチー 🐆(時速120kmと仮定して計算)
384,400 ÷ 120 ≒ 3,203時間 → 約133日 → 約4か月半
●新幹線 🚄(時速320kmと仮定して計算)
384,400 ÷ 320 ≒ 1,201時間 → 約50日 → 約1か月半
●旅客機 🛫(時速900kmと仮定して計算)
384,400 ÷ 900 ≒ 427時間 → 約17.8日 → 約2週間半
●ロケット 🚀(第二宇宙速度:地球を脱出するための速度を秒速約11.2kmと仮定として計算)
384,400 ÷40,320 ≒ 約9.5時間 → 約9時間30分
こうして見ると、単純計算ですが、やっぱりロケットだけが「現実的」ですね。ちなみにアポロ11号は、月に到達するまで約3日かかりました。これは単純な『距離÷速度』ではなく…複雑な要素が絡んでいます。
- 地球の重力圏を脱出するための加速
- 月の重力圏に入るための減速と軌道調整
- 安全性・燃料効率・通信の確保などの設計上の制約
実際の飛行ルートは、地球から見れば大きな弧を描くカーブ。まるで「最短距離より最適ルートを選ぶカーナビ」のような軌道です。

😛もし月に行けたら
ここからは妄想モード。まずはアポロ計画の遺産を探検! 着陸船や月面車、宇宙飛行士の足跡など、半世紀以上前の「宇宙の忘れ物」が風も雨もない月面にそのまま残っているはず。お土産に持って帰りたいですね。
次にやりたいのは、地球を背景に自撮り📸。 SNSにアップすれば、「合成?」「AI加工?」なんてコメントが飛び交いそう。
さらに、月面の“永久影”へ。 太陽光が一度も届かないマイナス160℃の天然冷凍庫で、そこに眠る氷を使って「月の氷で割ったウイスキー」で乾杯…なんて夢も。 ただし、現実は体調を崩して救急帰還コースになるかもしれません😂

地球 → 火星
次に、将来的に移住が可能かもしれない火星で同じようにシミュレーションしてみました。地球と火星の距離が、54,600,000 km(最短距離) という設定です。
*計算式は省きます
●徒歩🚶 → 約1,558.22年 → 約1,558年(まさに世代をまたぐ散歩です)
●新幹線🚄 → 約19.48年 → 約19年半 (青春を丸ごと一本使う遠距離通勤)
●飛行機🛫 → 約6.93年 → 約6年11か月 (長期休職して往復したくなるレベル)
●ロケット🚀 → 約56日 → 約1か月半(単純計算ならあっという間)
現実とのギャップ
「ロケットで火星まで約56日!」と聞くと、まるで宇宙の特急列車。でもそれは「距離÷速度」の理想計算です。実際の探査機は、軌道力学という宇宙の交通ルールに従い、地球と火星の「最接近」を狙って出発します。燃料の節約、安全性の確保、加速・減速の調整など、考えることは山ほど。結果、火星までの旅は約6〜9か月の長期戦となります。NASAの探査機も約7か月かけて火星に到達しました。宇宙旅行は、スピードよりもタイミングと計算が命。火星は、急ぎ足では口を開けてくれない、ちょっと気難しい隣人なのです。
😛もし火星に行けたら
まず目指すのは、太陽系で最も高い山「オリンポス山」。標高は約2万7000m、エベレストの約2.5倍というスケールです。思わず「これ、登れるの?」と尻込みしそうですが、火星の重力は地球の3分の1。実際の登山は、富士山レベルの軽やかさだと聞くと、意外と身近に感じられるかもしれません。
次なる冒険は、赤い大地をバギーで疾走!火星の荒野を駆け抜ける爽快感は、地球のオフロードとはひと味違うはず。運がよければ、探査車「キュリオシティ」や「パーシビアランス」との偶然の遭遇もあるかも。
締めくくりは、火星の夕焼けをバックに、小さく輝く地球を背景に記念撮影📷。その写真に写る地球は、ただの点。でもその点こそが、すべての始まりであり、帰る場所。宇宙で一番、意味のある「点」になるでしょう。

では、木星・土星に行くとしたらどれくらいの時間がかかるの?
地球 → 木星
まず木星までの距離はおよそ 5億8,800万km。これをいろいろな乗り物で移動すると…
●新幹線 🚄 → 209.76 年 → 約 210年(車内販売どころか、人類史が変わってます)
●飛行機 🛫 → 74.58 年 → 約75年(人の一生に匹敵するほどの長さです)
●ロケット 🚀 → 1.66 年 → 約1.7年(ようやく現実的な数字に!)
木星旅行はロケット一択。新幹線や飛行機で挑戦するのは、完全に「乗り物の選択ミス」です。
😛もし木星に行けたら
まずは名物「大赤斑」へご挨拶。地球がすっぽり入るほどの巨大ハリケーンが数百年も暴れ続けているなんて、まさに宇宙版の天気予報の主役級。ただし、うっかり中に入ると秒速数百メートルの風と超高気圧で即退場。ここは安全第一!遠くから眺めて「命あっての観光」を楽しむのが正解です。
そして驚くべき事実。木星には「地面」がありません。ガスの塊なので、着陸しようにも足の踏み場がない!でもご安心を。木星には79個もの衛星があり、これだけで宇宙グランドツアーが開催可能です。
イオでは火山が絶え間なく噴火中。まるで宇宙の花火大会…ただし、近づきすぎると自分が打ち上げられる側になるので要注意。そしてエウロパ。氷の下に広がる海には、生命の可能性があるとか。未知の生物との出会いに、SF映画の主人公気分も味わえるかもしれません。木星旅行は、スリルとロマンが満載。宇宙のテーマパーク、ここにあり。

地球🌎 → 土星🪐
土星までの平均距離は約14億km。ここでも机上の空論で「ずっと同じ速度で走り続けたら」を計算してみました。
●新幹線 🚄 → 499 年 → 約500年(江戸時代から走り続けて、ようやく土星に到着する旅)
●旅客機 🛫 → 177.57 年 → 約178年(人生を何度か繰り返す必要があります)
●ロケット 🚀 → 3.96 年 → 約4年(長期海外出張くらいの感覚で行けるかも!)
😛もし土星に行けたら
まずはあの壮麗な「環」へプチ旅行。氷や岩の粒が無数に舞い、視界いっぱいに広がるその光景は、まさに「宇宙の宝石箱」と言っても過言でないでしょう。もしその上を歩けたら…と妄想が膨らみますが、現実はサラサラとすり抜けてしまうので、ロマンはVRで補完するしかなさそうです😊
次は土星最大の衛星タイタン。濃い大気に包まれ、液体のメタンやエタンが川や湖を形作るその風景は、誕生したばかりの地球のを彷彿させます。ここで生命の痕跡を探すなんて、まるで宇宙版のタイムトラベルですね。
そして最後は、衛星エンケラドゥスへ。南極から氷のジェットが噴き出しており、地下には海が広がっていると考えられています。もし潜水できたら、未知の生命と出会えるかもしれません。土星旅行は、絶景と謎とロマンが詰まった、宇宙最高の冒険になること間違いなしです!

地球 → プロキシマ・ケンタウリ
最近、天文学界でひときわ注目を集めているのが「プロキシマ・ケンタウリ」。これは太陽系に最も近い恒星で、いわば「宇宙の隣町の灯り」のような存在です。そしてその灯りの周りを回る惑星「プロキシマ・ケンタウリb」が、地球に似た性質を持つとして話題になっています。
この惑星は、地球から約4.24光年の距離にあり、質量は地球の約1.3倍。しかも、液体の水が存在できるちょうど良い距離で恒星の周囲を回っているため、「生命がいるかも?」という期待が高まっています。科学者たちの目がキラリと光るのも無理はありません。では計算してみましょう!
●ボイジャー1号(秒速約17km:時速約6万1,200km) → 約75000年
→ 約7万5千年(文明が何回も興っては滅びてそう)
●光速の20%で進む宇宙船があった場合(秒速6万km:時速2億1600万km) → 約 21.24年
→ 約21年(子どもが生まれて成人するまでに帰ってこれる距離感)
人類最速の宇宙船でも、到達には数万年単位。もはや旅行ではなく、文明の引っ越しレベルです💦

😛もしプロキシマ・ケンタウリに行けたら
まず向かいたいのは、惑星「プロキシマ・ケンタウリb」。地球に似た環境を持つ可能性があるこの星は、生命の存在が確認できるかもしれない注目スポットです。そこに広がるのは、見たこともない植物、奇妙な動物、もしかすると人間と同じような知的生命体がいるかもしれません。彼らの進化の物語を目の前で観察できたら、それはもう人類の教科書が書き換わるレベルの大発見。想像するだけで胸が高鳴りますね。

まとめ
今回は、地球から太陽系の惑星まで旅したらどれくらい時間がかかるのかを、ちょっと真面目に、ちょっと夢見がちにシミュレーションしてみました。観測可能な宇宙の広さは約450億光年。もはや「広い」という言葉では足りず、「広すぎて笑うしかない」レベルです。
ワープ航法が実現すれば、宇宙旅行は「週末の遠出」くらいの感覚になるかもしれません。でもその未来は、地球が健やかで平和であることが前提。太陽の寿命や隕石の衝突も怖いですが、一番の脅威は人間自身の手による環境破壊と争いかも?
宇宙に夢を馳せるのは素敵なこと。でもその前に、私たちの「母なる星」をちゃんと守らなければ、銀河の旅も絵に描いた餅。地球を大切にすること、それが宇宙への片道切符なのかもしれません。では、次の目的地は…未来。お後がよろしいようで。