太陽の活動は、地球にさまざまな影響を与えています。特に、太陽フレアによって引き起こされるオーロラなどは、自然現象として注目されています。現在、太陽活動は極大期に近づいており、2025年にピークを迎えます。この記事では、スマート望遠鏡「SeeStar S50」を使って太陽の黒点を観察する方法と、付属フィルターと市販フィルターの違いについて詳しく解説します。
太陽黒点はなぜ黒いの?
太陽黒点は、太陽表面の一部で、温度が周囲よりも低いために黒く見える現象です。通常、太陽の表面温度は約6,000度ですが、黒点の温度は約4,000度と低めです。この現象は、太陽内部の磁場の影響でガスの対流が抑えられることが原因とされています。黒点の観察は、太陽の活動周期を理解する上で非常に重要です。
SeeStar S50での太陽黒点撮影方法
「SeeStar S50」には、太陽の観察に適した減光フィルターが付属しており、購入後、すぐに太陽黒点の撮影が可能です。以下の手順で、太陽黒点を安全に観察することができます。
1)フィルター装着: 付属の太陽観察用フィルターを確実に取り付けます。
2)アプリの設定: スマートフォンとSeeStar S50を接続し、太陽観察モードを選択します。
3)撮影: 太陽をカメラに収め、黒点の撮影を開始します。
写真は2024年5月12日の太陽黒点です。ちなみに、この黒点群が大規模な太陽フレアを引き起こしたとされています。
付属フィルターと市販フィルターの違い
「SeeStar S50」に付属しているフィルターは、簡単に装着でき、初めての太陽観察には最適です。一方、市販されている太陽フィルターは、素材やコーティングにより、色や写り方が異なります。例えば、アストロソーラーのフィルムを使用すると、黒点がより鮮明に見えることが多いです。しかし、取り付けがやや難しいため、注意が必要です。
参考:アストロソーラー太陽黒点観測フィルターフィルム
https://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/079009000001/
「SeeeStar S50 付属の太陽フィルター」と「市販の太陽フィルター」の写り方の違い
「SeeStar S50付属の太陽フィルター」と「市販の太陽フィルター」とで写り方に違いがあるのか検証してみました。どちらも黒点がよく見えますが、個人的には「市販の太陽フィルター」の方が黒点がはっきり写ってわかりやすかったです。「市販の太陽フィルター」はテープで固定しているだけなので外れる心配がありますが、「SeeStar S50付属の太陽フィルター」はしっかりとレンズに装着できるため安心感がありますね。次の動画は、SeeStar S50で撮影した2024年6月22日の太陽黒点です。1倍、2倍、4倍と倍率で撮影しています。
太陽観察の注意点とまとめ
太陽黒点の観察は、非常に興味深く、太陽の活動を理解するのに役立ちます。ただし、太陽を観察する際は、必ずフィルターを使用し、目を保護してください。特に初心者やお子様が観察する場合は、直視を避けるよう十分に注意しましょう。
今回の内容を通じて、SeeStar S50を使用した太陽観察が安全で簡単に行えることがわかりました。これからも、最新の観測技術を活用して、天体の神秘に迫っていきます。