🔭【SeeStar S50徹底レビュー】初心者でも簡単天体撮影|使い方・性能・評価

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ZWO社の「SeeStar S50」は、初心者からベテランまで幅広い層が手軽に天体観測と撮影を楽しめるスマート望遠鏡です。​従来の望遠鏡に必要だった複雑な機器や設定を大幅に簡略化し、スマートフォンやタブレットと連携することで、高品質な天体写真を簡単に撮影できます。​本記事では、SeeStar S50の特徴、使い方、性能、メリット・デメリットなどについても詳しく解説します。

目次

SeeStar S50の基本情報:手軽に天体撮影を始めるためのスペック

SeeStar S50は、次のようなスペックを備えています。

・レンズ:​口径50mmの3枚玉アポクロマートレンズ

・焦点距離:​250mm(F5)​

・本体重量:​約2.5kg​

・機能:​自動導入、自動追尾、オートフォーカス、オートスタック、光害カットフィルター​

・内蔵バッテリー:​最大6時間使用可能​

・付属品:​カーボンファイバー製2段伸縮式三脚、専用キャリングケース、太陽観察用フィルター​

・価格:93,500円(税込)(2024年12月現在)※価格は変動する場合があります。

この価格でこれだけの機能を持つ望遠鏡は非常にコストパフォーマンスが高く、特に初心者にとって手が届きやすい製品ですね。

携帯性:収納バックと三脚

収納バック:持ち運びすしやすいコンパクトサイズ

収納バックは軽量かつコンパクトであることが、天体撮影において大きなアドバンテージになると感じました。特に遠征や旅行中に持ち運びやすく、出先での天体観測が容易です。ちょっとした旅行にも持って行けそうです。

軽量の専用ケース
ケースを開けると、SeeStarや三脚がコンパクトに収納されています
三脚の他に、充電コード、太陽フィルター、取説が入っています
太陽黒点を見る場合は、太陽フィルターを取り付けます

三脚:カーボン製で軽量

三脚は2段式で高さの調整が可能ですが、軽量化のため高さは抑えられています。もっとも、カーボン製で耐久性が高い点は評価すべきでしょう。重さは0.6㎏ととても軽く、しかも水準器まで付いています。架台取り付けネジは、3/8インチです。普通の三脚は1/4インチなので取りつけることができませんのでご注意ください。

コンパクトな三脚
2段式
SeeStarに取り付けたところ

アプリ連携で全てが完結

SeeStar S50の最大の特徴は、スマートフォンやタブレットと連携して操作することです。専用アプリ「SeeStar」を使用することで、天体の導入から撮影、画像処理までを簡単に行うことができます。

1.SeeStar S50本体とスマートフォンをWi-Fiで接続します。

2.アプリを起動し、観測したい天体を選択します。

3.自動導入機能により、望遠鏡が自動的に天体を捉えます。

4。撮影ボタンを押すだけで、自動的に画像がスタックされ、鮮明な天体写真がスマートフォンに表示されます。

導入方法は、「今夜のおすすめ天体」と「星図」から簡単に行えます。​ほぼ中心に導入されますが、微調整したい場合は、「方向調整アイコン」を使用して上下左右の微調整も可能です。 ​

ホーム画面。とても見やすく、操作しやすい
星図画面。検索もできます
方向調整ボタンで微調整します

実際に使用してわかったこと:長所と短所

実際にSeeStar S50を使用してみて分かった、長所と短所を伝えします。

SeeStar S50の長所

●軽量・コンパクト:持ち運びが容易で、場所を選ばずに天体観測を楽しめる

●簡単操作:スマートフォンアプリによる直感的な操作で、初心者でも簡単に天体撮影ができる

●自動導入・追尾:目的の天体を自動で捉え、追尾してくれるため、撮影に集中できる

●オートスタック:複数枚の画像を自動で合成し、ノイズの少ない高画質な画像を得られる

●ファームウェアのアップデート: 随時更新され、常に進化している。

SeeStar S50の短所(改善点?)

●アプリ画面:縦表示のみのため、横表示が主流のアプリに慣れているユーザーは違和感を覚えるかも。

●倍率:望遠鏡の倍率や焦点距離は固定されており、調整はできない

●三脚:軽量化のため、三脚の高さは抑えられている。より安定した撮影を求める場合は、別途三脚を用意することを検討する必要がある

●天候:雲の影響を受けやすく、画像にムラが発生することがある

●Wi-Fi:野外で使用する場合、電波法の関係で2.4GHz帯のWi-Fiに切り替える必要がある場合がある

●観望会:小さな子供向けの観望会など、直接天体を見る方が感動が大きい場合もある

天体望遠鏡選びで重要なのは、完璧な一台を探すのではなく、自身のニーズに合った一台を見つけることです。どの望遠鏡にも長所と短所があり、SeeStar S50も例外ではありません。しかし、その性能と使いやすさは、いくつかの短所を十分に補って余りある魅力を持っています。使ってみて後悔することはない、そう感じさせる一台です。

天体写真のクオリティ

SeeStar S50のイメージセンサーは「SONY IMX462」(1/2.8インチ)です。このセンサーサイズでは、アンドロメダ銀河やプレアデス星団などを全体を一枚の写真に収めるのは難しいですが、月、太陽(専用フィルター使用)、オリオン大星雲などは迫力のある画像で捉えることができます。

撮影したデータは、スマートフォンにはJPEG形式で保存され、SeeStar本体には詳細な画像処理が可能なFITS形式で保存されます。FITSファイルをパソコンに取り込むことで、より高度な画像処理を行うことも可能です。

SeeStar S50を使って撮影した天体写真

月(×2)
M1(かに星雲)
M42(オリオン大星雲)
M104(ソンブレロ銀河)
M81(渦巻銀河)
M97(ふくろう星雲)
M64(黒眼銀河)
M13(球状星団)
M51(子持ち銀河)
太陽
太陽(×2)
M20(三裂星雲)
M63(ひまわり銀河)
M101(回転花火)
NGC6888(三日月星雲)
M27(亜鈴状星雲)
NGC4565 エッジオン銀河 (渦巻銀河)
NGC457 (ET星団)
M78星雲(ウルトラマンの故郷)
木星(×4で撮影し、拡大)

 

まとめ:SeeStar S50は天体観測の未来を拓くか?

SeeStar S50は、手軽さと高性能を両立した画期的なスマート望遠鏡です。今後のアップデートによって、さらに使いやすくなっていくことが期待されます。一人でも多くの人が、場所を選ばずに気軽に天体を楽しめる、そんな未来をSeeStar S50は拓いていくかもしれません。

 

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