2024年12月8日、天文ファンにとって特別な夜が訪れました。この夜、22年半ぶりに広範囲で「土星食」が見られました。本記事では、土星食の詳細や撮影した動画の紹介などを通じて、皆さんにこの素晴らしい天文現象を楽しんでもらうための情報をお届けします。
2024年12月8日の「土星食」
2024年12月8日、月が土星を隠す「土星食」という天体ショーがありました。この現象は、約22年半ぶりという非常に珍しいものです。観察可能地域は、東北地方から近畿・四国地方と、日本の広い範囲で見ることができました。私の住む東京では、月の暗い縁に土星が潜入するのが18時19分頃、明るい縁から出現するのが19時02分頃です。この土星食は非常に珍しい現象であり、天文ファンにとって見逃せないイベントでした。
2024年12月8日の土星
【潜入開始】
【出現終了】
なぜ土星食は珍しいのか?
地球の周りを公転している月は、地球上から見ると東側へと少しずつ移動していきます。この時、月が背景にある天体を隠す現象を「食」と呼びます。惑星の軌道面はどれもほぼ黄道面に揃っており、月の軌道面も黄道面に近いため、惑星食はしばしば起こります。しかし、惑星と月の軌道がぴったりと一致しているわけではなく、少しずれているため、惑星食が起こるタイミングは限られています。
特に、明るい惑星の食は肉眼でも観察しやすい天文現象ですが、土星のように環を持つ惑星が月に完全に隠される様子は、なかなか見ることができません。今回の土星食は、月齢7の上弦の半月が土星を隠すため、肉眼や双眼鏡でも観察でき、天体望遠鏡を使用すればさらに詳細に楽しむことができました。
撮影した動画で振り返ろう!
土星食では、月が土星の光を遮るため、徐々に土星が暗くなっていき、最終的には見えなくなります。その後、再び月から現れる様子を観察することができます。実際に東京で撮影した動画を見てみましょう。
- 潜入: 18時19分頃から、土星が徐々に月に隠れていきます。
- 出現: 19時02分頃、月から土星が現れます。
🪐潜入(4倍速)
🪐出現(12倍速)
動画では、土星が月に隠されていく様子や、再び現れる様子がはっきりとわかります。まるで、土星が月に飲み込まれてしまうような、ダイナミックな動きに目を奪われますね。
「静かの海」を撮影🌕
土星が月に隠れるという貴重な約40分の間に、月面、特に『静かな海』と呼ばれる場所の写真撮影を行いました。この場所は、月をウサギに見立てた際の顔にあたる部分で、人類が初めて月面に降り立った歴史的な地です。この場所を見るたびに、人類の偉業に思いを馳せ、深く感動しました。
まとめ
2024年12月8日、約22年半ぶりの「土星食」が起こりました!約22年半ぶりの貴重な天体ショーでしたね。月が土星を隠す瞬間、私は息をのんで見入ってしまいました。天体観測は、日々の生活に小さな感動を与えてくれます。これからも、宇宙の神秘を皆さんと共有できるような情報を発信していきますので、ぜひブログをチェックしてくださいね😄