国際宇宙ステーション(ISS)の撮影は、その高速移動のため非常に難易度が高いことで知られています。スムーズな追尾が成功の鍵を握ります。この記事では、ISS撮影に最適なアイテム「PORTA II用ガイディングハンドル」に焦点を当て、その特徴、取り付け方法、撮影のコツなどを詳しく解説します。
PORTA II用ガイディングハンドルの特徴 – ISS追尾の強力な味方
「PORTA II用ガイディングハンドル」は、特にISSのような高速で移動する天体の追尾に威力を発揮します。
ガイディングハンドルの特徴
🌟大きな移動範囲: ハンドルを大きく動かすことができるため、ISSの動きに素早く対応できます。
🌟フリーストップ機能: 手を離してもその位置で固定されるため、追尾中に微調整が容易です。
ガイディングハンドルの取り付けと調整 – スムーズな動きが重要
ガイディングハンドルを取り付ける際には、ポルタ経緯台の調整が重要です。ネジの締めすぎや緩めすぎは、動きの不安定さにつながり、ISSの追尾が難しくなります。以下の手順で調整を行いましょう。
1.ポルタ経緯台に付属のヘクスキーをラバーパッドの下から取り出します。
2.ヘクスキーを使って、アリガタプレート固定ネジを外してプレートを取り外します。
3.ガイディングハンドル本体を挟み込み、付属のネジで固定します。
4.ヘクスキーを使って上下軸と左右軸の動きを調整します。実際に動かしながら、スムーズに動くように調整してください。






【参考】
販売店:国際光器
取付方法:カイディングハンドル取り付け
ISS撮影の準備 – 機材選びとセッティング
ISS撮影には、ある程度、焦点距離の長い望遠鏡が適しています。今回は焦点距離720mm(F9)の屈折望遠鏡を使用しました。焦点距離が長すぎると視野が狭くなり追尾が難しくなるため、初心者であれば、このくらいの焦点距離がISS撮影には適しているように思います。
目標天体を捕捉するためのファインダーも重要です。今回はスカイウォッチャーのファインダー(6倍30mm)とビクセンのXYスポットファインダーを併用しました。XYスポットファインダーは等倍正立像で目標を捉えやすいため、初心者の方におすすめです。通常のファインダーは像が反転して見えるため、慣れが必要です。






【撮影記録】
●撮影場所:自宅近くの公園など、空が開けた場所
●月齢:13
●天体望遠鏡:ビクセン80ED(F9)
●経緯台:ポルタ経緯台(PORTAⅡ用ガイディングハンドル設置)
●カメラ:CANON EOS Kiss X5(改造) / ISO1600、シャッター速度 1/1000、連写
ISSの撮影 – 追尾と高度がポイント
ISSは地球を約90分で一周し、非常に速く移動します。天体望遠鏡で追尾するのは難しいですが、ガイディングハンドルを使用することで、比較的容易に追尾できます。大気の影響を避けるため、できるだけ高度の高い時(天頂付近)に撮影することをおすすめします。

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ISSと飛行機の見分け方 – 点滅する光に注目
夜空を横切る光点がISSか飛行機か見分けるのは難しい場合があります。ISSは光が点滅せずにゆっくりと移動しますが、飛行機は光が点滅します。この違いに注目することで、簡単に見分けることができます。
まとめ – ガイディングハンドルでISS撮影に挑戦!
今回の撮影を通して、「PORTA II用ガイディングハンドル」はISS撮影において非常に有効であることがわかりました。このハンドルを使うことで、ISSの追尾が格段に楽になります。ぜひ、ガイディングハンドルを使って、ISS撮影に挑戦してみませんか?宇宙を身近に感じる素晴らしい体験となるはずです。ISSの通過予測は、ウェブサイトや専用アプリなどで確認できますので、事前に調べて撮影に臨みましょう。
【ISS通過予測】きぼうを見よう