星空をじっくり観察したり、美しい天体写真を撮影したりするには、ポータブル電源が欠かせません。特に最近では、高性能な天体機材が登場し、消費電力が以前よりも高まっているため、電源選びはますます重要になっています。ポータブル電源には、小型から大型までさまざまなタイプが発売されていますが、実際に天体撮影で使ってみると、小型のものでは一晩もたないことも…。
そこで今回は、中型ポータブル電源を導入することにしました。もともと私はAnker Solix C800を所有していましたが、新たに「EcoFlow RIVER 2 Pro」を購入しました。
この記事では、EcoFlow RIVER 2 Proの特徴を紹介し、Anker Solix C800と比較しながら、天体撮影で実際に使ってみた感想をわかりやすくまとめています。
EcoFlow RIVER 2 Proを紹介
EcoFlow RIVER 2 Proの特徴はたくさんありますが、特に私が注目したのは次の点です。
①持ち運びやすさ
約7.8kgと比較的軽量で、機材が多くなりがちな天体撮影でも持ち運びやすく、移動や積み込みがスムーズです。
②十分な容量
容量は768Whあり、赤道儀やカメラ、PCなど同時に使用しても、ある程度余裕をもって撮影を続けられます。
③多彩なポート
AC電源やUSB、DC出力などポート構成が充実しており、複数の機材をまとめて接続できる点も便利です。
④急速充電対応
短時間で充電できるため、急に天候が良くなった時でもすぐに撮影に出かけられます。
⑤耐久性のあるバッテリー
3,000回以上の充放電に耐えるLFPバッテリーを搭載しており、繰り返し使用に強く、長期間の使用が期待できます。
⑥寒さや環境への対応
-10〜45℃の範囲で安定して使用でき、冬場の遠征撮影でも比較的安心して使えます。
サイズと取り回し




気になる点
片手で持ち運べる点は便利ですが、取っ手部分が本体後方にやや突き出た形状のため、車載時にきれいに収まらず、わずかな隙間ができてしまうことがあります。
また、取っ手を持ったまま地面に置く場合、本体が斜めに傾きながら地面に接触するため、置き方によっては本体に傷が付く可能性も考えられます。そのため、設置する際には、両手でゆっくり置くなど、少し注意が必要です。

ポート数
EcoFlow RIVER 2 Pro は、必要な機材をまとめて接続できるように多彩な出力ポートを備えています。
●ACコンセント ×4(最大出力800W)
●USB-A ×3(各12W)
●USB-C ×1(最大100W)
●シガーソケット ×1(最大126W)
●DC5521 ×2(各38W)
このようにポート構成が豊富なため、赤道儀や冷却カメラ、ノートPC、照明などを同時に使用しても、比較的安定した運用が可能です。特にDC5521が2口ある点は、天体撮影でよく使う機材との相性が良く、便利に感じられる部分です。
ACコンセント
ACコンセントが4つで、合計 800Wの連続出力があります。サージ最大 1600W まで対応。

USBポート
USBポートは合計4口備わっており、そのうち1口はUSB-Cで、最大100Wの高出力に対応しています。USB-CはノートPCなどにも使えるため便利ですが、近年はUSB-C対応機器が増えていることを考えると、Type-Cポートが1口のみという点は、やや物足りなく感じる場面もあります。もう1口あれば、さらに使い勝手が向上した印象です。

DC5521ポート
EcoFlow RIVER 2 Proの特徴のひとつとして、シュガーソケットの他にDC5521ポートが2口(各38W)搭載されている点が挙げられます。使用頻度は高くないかもしれませんが、AC変換を介さずに直流のまま給電できるため、変換ロスを抑えられる点はメリットです。赤道儀や関連機材など、DC駆動の機器が多い天体撮影では、効率的に運用しやすい構成といえます。



EcoFlowアプリは実際に役立つ?
EcoFlow RIVER 2 Proは、スマートフォンの専用アプリから操作できます。アプリでは、バッテリー残量や出力状況の確認に加え、充放電に関する設定を細かく管理することが可能です。本体まで見に行かなくても、手元のスマートフォンで状態を把握できる点は、使い勝手の良さにつながります。

天体観測の現場
天体写真の撮影現場では、特に冬場になると気温が氷点下まで下がることもあります。このような状態で複数の機材を同時に動かすと、電圧が不安定になることも考えられます。DCポートの使い分けや配線の整理を行い、電圧低下などのトラブルをできるだけ抑えるよう心がけています。




2台を使い比べて感じたこと
どちらも素晴らしい製品ですが、実際に2台を使い比べてみて感じたことは以下の通りです。
| 項目 | Anker Solix C800 | EcoFlow RIVER 2 Pro | 評価 |
| 容量 | 約768Wh | 約768Wh | 同程度 |
| 重さ | 約9.9kg | 約7.8kg | Ecoflow river 2 proの方が軽い |
| 出力 | 定格1200W (サージ2400W) | 定格800W (X-Boost1200W) | Ankerの方が高出力で、安心感がある。 |
| 充電時間 | 約60分前後 | 約60分前後 | 同程度 |
| 操作性 | アプリ操作性が良い | アプリ操作性が良い | 同程度 |
サイズと重量比較
重量は約7.8kgで、10kgを超えるAnker Solix C800と比べると軽く、取り回しの良さを感じやすい点が特徴です。片手で持てる重さのため、車への積み込みや撮影ポイントまでの移動も比較的スムーズに行えます。機材が多くなりがちな天体撮影では、こうした軽さが扱いやすさにつながります。
出力性能については、Anker Solix C800のほうがやや余裕がありますが、軽さや携帯性を重視する場合には、EcoFlow RIVER 2 Proも十分に検討価値のあるモデルといえます。
両機種の重量差は約2kg。数値上は大きな差に見えないものの、実際に持ち比べるとEcoFlow RIVER 2 Proの軽さは体感しやすい印象です。2Lのペットボトル1本分ほどの差と考えると、イメージしやすいかもしれません。全体として、携帯性と実用性のバランスを重視する方に向いたポータブル電源といえそうです
動作温度スペック比較
天体写真では、機材の性能だけでなく、撮影環境への備えも重要になります。実際の撮影現場では、冬場の氷点下や夏場の高温に加え、結露など、機材にとって厳しい条件に直面することが少なくありません。そのような環境で安定した撮影を続けるためには、電源を含めた機材全体の安定性が求められます。
特に真冬の深夜は氷点下まで冷え込むことが多いため、機材の耐寒性能を考慮した運用が欠かせません。使用環境に対してスペックに余裕のある機器を選ぶことが安心感へとつながってきます。
| Anker Solix C800 | EcoFlow RIVER 2 Pro | |
| 温度範囲 (給電) | -20°C ~ 40°C | -10°C ~ 45°C |
| 充電温度 | 0°C ~ 40°C | 0°C ~ 45°C |
| 推奨使用温度 | 記載なし (常温推奨) | 20°C ~ 30°C |
動作温度のスペックを単純に比較すると、差は大きくありませんが、Ankerは低温環境、EcoFlowは高温環境での使用に、それぞれやや余裕がある印象です。撮影スタイルや季節に応じて、こうした点も判断材料のひとつになるかもしれません。
価格比較
セールや販売時期によって価格は変動しますが、実売価格を比較すると、EcoFlow RIVER 2 Pro のほうが比較的手頃な価格で販売されているケースが多いようです。特にセール時には、両モデルの価格差が広がることもあります。実際に私がEcoFlow RIVER 2 Proを購入した時期(2025年12月)では価格差が1万程度ありました。
一方で、通常販売価格では、必ずしも大きな差が見られない場合もあります。そのため、価格面での評価は購入時期に左右されますが、レビューなどでは、実売価格を基準にすると EcoFlow RIVER 2 Pro のコストパフォーマンスを評価する声が多くあるようです。

その他、以下のサイトでも販売しています
まとめ
容量が近い中型クラスのポータブル電源として、出力に余裕のあるAnker Solix C800と、軽量で持ち運びやすいEcoFlow RIVER 2 Proは、それぞれ異なる魅力を持っています。用途や重視するポイントに応じて使い分けることができるかもしれません。
今年は天体撮影や車中泊を無理なく楽しんでいきたいと考えています。本記事が、これからポータブル電源の購入を検討している方にとって、ひとつの参考になれば幸いです。


