皆さん、こんにちは!今回は、日本では観測が難しいとされる南極老人星「カノープス」を探す旅として、千葉県館山市の天体観測スポットをご紹介します。カノープスは、全天で2番目に明るい恒星ですが、南の地平線近くにしか見えないため、観測難易度が高い星として知られています。特に、東京などの北の地域では南中高度が低く、観測は容易ではありません。そこで、房総半島の南端に位置する館山まで足を運び、カノープスの輝きを捉える方法、おすすめスポット、周辺情報などを詳しく解説します。
南極老人星「カノープス」とは?
カノープスは、南天の「りゅうこつ座」で最も明るい恒星です。古代ギリシャ神話では、トロイア戦争で活躍したメネラウス王の船の舵取り、カノープスにちなんで名付けられました。中国では「南極老人星」や「寿星」と呼ばれ、見ると長生きできるという言い伝えから、長寿や幸福を象徴する縁起の良い星として古くから親しまれてきました。
カノープスは、南半球では比較的容易に観測できますが、日本では南に行くほど高度が高くなり、観測しやすくなります。沖縄県では最も観測しやすい場所とされています。東京など本州中部以北では、南の地平線ぎりぎりにわずかに姿を現す程度です。観測に適した時期は、12月から2月頃の冬の時期です。

カノープスの見つけ方
カノープスを見つけるには、まず冬の星座の代表格であるオリオン座を見つけるのがポイントです。
1.オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶ「冬の大三角」を見つけます。
2.シリウスから地平線に向かって線を伸ばします。
3.地平線近くで赤みがかった輝きを放つ星がカノープスです。
もし、りゅうこつ座の2等星ミルザムが見えるようなら、シリウスと一緒にカノープスを探してみましょう。地平線近くは、大気の影響で星の光が減衰し、赤く見えやすいため、その特徴も手がかりになります。

カノープス観測におすすめの館山スポット:伊戸無料駐車場
房総半島には、星空観測に適した場所がいくつかありますが、中でも「伊戸無料駐車場」は、カノープス観測におすすめのスポットです。
●アクセス:東京からは、首都高速湾岸線と東京湾アクアラインを経由し、館山自動車道富浦ICで降りて、館山市内から約20〜30分で到着します。
●環境:約40台の駐車スペースがあり、南側が海に開けているため、視界を遮るものが少なく、カノープス観測に適しています。
ただし、館山は風が強い日もあるため、事前に天気予報で風速を確認しておくことをおすすめします






カノープス撮影(タイムラプス)
カノープスを撮影する際のポイントは以下の通りです。
●機材:カメラ、三脚は必須です。広角レンズがあると、周囲の風景と合わせて撮影できます。
●三脚の固定:海沿いは風が強いため、三脚が倒れないようにしっかりと固定しましょう。重りを吊るすなどの対策も有効です。
●光害対策:周囲に街灯などがある場合は、できるだけ光の影響を受けない場所を選びましょう。
●飛行機の光跡:房総半島上空は飛行機の航路になっているため、長時間露光で撮影する場合は、飛行機の光跡が写り込むことがあります。気になる場合は、撮影間隔を短くするなどの工夫が必要です。
📷CANON EOS 6D+CANON 24mm F2.8で撮影

タイムラプス
📷PENTAX K3+SIGMA18-35mm F1.8で撮影

館山での天体観測後のおすすめスポット:「漁港食堂 だいぼ」
天体観測の後は、地元のグルメを楽しみましょう。「漁港食堂 だいぼ」では、新鮮な海鮮を自分で焼いて食べることができます。おかず、ご飯、味噌汁はおかわり自由です。
「漁港食堂 だいぼ」営業時間
平日(火曜日定休)
・昼の部 11:00~16:00
・夜の部 17:00~20:00
土日祝日
・朝の部 8:00~10:00
・昼の部 11:00~16:00
・夜の部 17:00~20:00






まとめ
カノープスは、観測が難しい星ではありますが、館山のような南に位置する場所であれば、比較的観測のチャンスがあります。ぜひ、この記事を参考に、館山でカノープスを探す旅に出かけてみてください。
