🔭【Seestar S50】赤道儀モードでポテンシャルを最大限に。実際に感じたメリットと注意点

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みなさん、こんにちは!

ご存知のとおり、Seestar S50はコンパクトで使いやすく、誰でも手軽に天体写真を楽しめます。標準のままでも十分にきれいに撮影できますが、さらにクオリティを追求して長時間露光を行うなら、「赤道儀モード」で撮影するという選択肢もあります。そこで、今回は、赤道儀モードの具体的な撮影方法や、使用する際にあると便利な雲台についても詳しく解説します。

目次

長時間露光のノイズ対策

Seestar S50の標準設定である「経緯台モード」では、上下・左右で追尾星の動きに合わせて像が回転するため、天体自体は中央に保たれても周囲の星の配置が回転(視野回転)していきます。長時間撮影になると、この「視野回転」の影響で画像の四隅に重ね合わせられない領域が生じ、特有のノイズが発生してしまいます。

画像上下にノイズが見られます

この影響を抑える方法のひとつが赤道儀モードです。星の動きに沿って追尾できるため、長時間露光やスタック撮影が比較的安定しやすくなります。今回は、この赤道儀モードを試す目的で導入した機材と、実際の使用感についてご紹介します。

赤道儀化のために用意した雲台

今回、赤道儀モードでの撮影を試すにあたり、角度調整用として導入したのが、「INNOREL 2WAYフルード雲台 F20」です。比較的、コンパクトで使いやすい雲台です。

INNOREL 2WAYフルード雲台 F20の特徴

この運台の特徴をいくつか挙げます。

・重量は約400gと軽量で、持ち運びしやすい。
・最大荷重は5kgで、SeeStar S50(3㎏)にも十分に使える。
・3/8インチネジに対応しており、変換アダプターを使えば1/4インチ機材も使用可能。
・クイックシューが付属しているため、機材の着脱がスムーズに行える。
・脱落防止ネジが備わっており、使用時の安心感がある。
・可動域は上下0〜90°、水平方向は360°回転に対応。

・比較的手ごろな価格。

全体として、基本性能を押さえつつ扱いやすい仕様になっており、軽量機材との組み合わせに適した雲台と言えそうです。

赤道儀モードの使用方法

① 雲台の取り付け

三脚に雲台を取り付け、その上にSeeStar S50を固定します。雲台のハンドルは、操作の邪魔にならないよう、自分と反対側へ向けておくと扱いやすくなります。

三脚に、雲台F20を取り付けます
コンパクトなのがいいですね
SeeStarにクイックシューを取り付けます
シュー固定ネジは小型設計のため、Seestar S50の底面にぶつかる心配がなく、しっかり締め込むことができます
万が一の滑落を防ぐ「脱落防止ネジ」があるので安心ですね

② 北方向へ向ける

SeeStar S50を赤道儀モードで設置する際は、本体上面(電源ボタン側)を上にした状態で、レンズ側を北(北極星の方向)へ向けて傾けます。また、前方へ重心がかかるため、三脚の脚1本を北方向へ向けて設置すると安定しやすくなります。反対に、北方向が三脚2本の間になる向きでは、重心バランスが崩れて不安定になる場合があるため注意してください。

セッティングの際は、水準器での水平確認もお忘れなく!

④ 高度の調整

東京付近では北極星の高度はおよそ36度ですので、雲台の角度をその付近に合わせておきます。後ほどアプリの極軸調整機能で補正できるため、この時点ではだいたいの位置合わせで大丈夫です。

雲台の角度目盛りを使い、36度付近に調整します

④ アプリで調整

  1. アプリの「プロフィール」→「詳細設定」を開く
  2. 「経緯台モード」を「赤道儀モード」に変更
  3. 「極軸誤差(Polar Align Deviation)」を取得する
  4. 画面の指示に従い、高度と方位を少しずつ調整する
  5. 誤差表示がグリーンになれば調整完了
  6. チェックマーク(☑)が表示されれば設定完了

ここまで進めば、赤道儀モードでの撮影準備は完了です。

「詳細設定」を開きます
「架台モードの切り替えボタン」をクリック
「経緯台モード」→「赤道儀モード」に切り替えます
「極軸合わせ偏差の取得」ボタンを押すと、現在の星空を撮影・解析し、偏差を計算
指示に従って三脚の雲台などを少しずつ動かします。チェックマークが表示されれば設定完了です
露光時間は10秒、20秒、30秒、60秒から選択できます

実際に使ってみた感想

使ってみて感じたことをまとめます。今回は、オリオン大星雲(M42)を使って、10秒・20秒・30秒・60秒の各露光時間で撮影を試してみました。比較してみると、やはり露光時間が長いほどノイズが少なくなり、淡い部分まで滑らかに写りやすくなる印象です。特に60秒露光では、星雲の階調や周囲の淡いガスも表現しやすく、通常の経緯台モードよりクオリティの高い画像を得やすく感じました。

一方で、60秒露光では画像補正やスタック処理に時間がかかる場面もあり、追尾や極軸合わせの状態によっては、一部の画像がスタック対象から外れることもあります。その場合は撮影効率が下がり、時間的なロスにつながることもありました。

ただし、一度しっかり極軸合わせができれば、あとはSeestar S50が自動で追尾・処理を行ってくれるため、比較的手軽に高品質な天体写真を楽しめるのではないでしょうか。「簡単に使えるスマート望遠鏡」というSeestarらしさを残しつつ、もう一段上の撮影に挑戦できる機能だと感じました。

露光時間10秒
露光時間20秒
露光時間30秒
露光時間60秒
露光時間が長くなると、補正にも時間がかかります

次の画像は、Seestar S50の赤道儀モードで撮影した「M81・M82」と「しし座のトリオ銀河」です。どちらも約60分程度の撮影ですが、経緯台モードで見られやすい画像上下の視野回転ノイズはほとんど確認できず、安定したスタック結果になりました。

M81・M82
しし座のトリオ銀河

まとめ|用途に応じて使い分けがベスト

全体として、赤道儀モードは「手軽さ重視」のSeestar S50に、もう一歩踏み込んだ撮影スタイルを加えられる機能という印象でした。もともとSeeStar S50は、「気軽に天体撮影を楽しめる」ことが大きな特徴ですが、

●手軽に楽しむ → 経緯台モード
●じっくり時間をかけて高画質を狙う → 赤道儀モード

このように目的に応じて使い分けることで、Seestar S50の魅力をより活かせると感じました。多少の手間は必要になりますが、その分だけ写真の完成度向上も期待できます。時間に余裕があるときは、ぜひ赤道儀モードでの撮影にも挑戦してみてください。

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